Nippon Tornadoes 参戦選手インタビュー(1) 伴晃生
【Nippon Tornadoes 参加選手インタビュー -1-】
米独立リーグIBLにNippon Tornadoesの一員として挑戦した選手インタ
ビュー。第一弾は、昨年、今年と二年連続で参戦をし、国内外でのキャリ
アアップを目指す伴晃生(バン コウセイ)選手。
昨年、今年とNippon Tornadoesの勝利の現場に居合わせた選手の一人です。帰
国後は、bjリーグの最終トライアウトや各チームトライアウトに挑戦。来
夏の再渡米を念頭に、国内外でのキャリアアップのチャンスを目指して奮闘
中です。
Nippon Tornadoesでは、IBL ALLSTARにも選出され、得点ランキング上位の
佐々木瑛 選手(NBLつくば)、アシストランキング上位の原穀人 選手(bj青森)に
次ぐ三番目のプレイングタイムを獲得した。
Nippon Tornadoesの提携先であるECBAではジェイソンコーチとのスキルワーク
アウトに取り組み、フィジカル面ではネイト・ロビンソンなどNBA選手もクライアント
に持つティムの指導を受け、一歩一歩、高みを目指して鍛錬を積み重ねている。
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◇今年度、Nippon Tornadoesの前半戦では佐々木瑛 (NBLつくば)選手、原選手
(bj青森に今期より加入)に次ぐプレイングタイムを獲得されました。
リーグのアシストランキング上位に名を連ねる原穀人
佐々木選手がいる中で、どのような事を考えてプレイされていましたでしょうか?
オフェンスではセカンドガードというポジでバランスをとる形でした。
チームからは相手のエース、スコアラーにマッチアップしてタイトに
ディフェンスし、失点を減らす、ターンオーバーを増やすというポイ
ントを求められました。
◇脚を凄く良く動かしてのディフェンスで身体接触もいとわないプレイが
印象に残りました。ご自身の中で、自分をどのように分析されてますか?
強み、改善点、さらに伸ばしたい部分はどの部分ですか?
ボール運びの部分からプレッシャーをかけて結構嫌がっている印象があった
のでフィジカル、手、フットワークをしっかり活かせていたと思います。
まだまだ外人のチェンジオブペースやゆさぶりについていけてない部分が
あったのでそこが改善点です。
◇Nippon Tornadoes参戦中には、どのようなサイクルで練習と試合のサイクルが
続くのでしょうか?また、トレーニングについて印象に残るワークアウトがあれば
教えて下さい。
基本的に週末がゲーム。平日はスキルトレーニングとフィジカルトレーニング
を交互に行います。
スキルトレーニングでは落ち着いてプレーをする、ターンオーバーを減らす
という目的の練習をして、その後のゲームから見事ターンオーバーが減って
いきました。さすがジェイソンコーチです。
◇現在、bjリーグトライアウト受験中ですが、今後、2~3年と、5年~7年の
スパンですとどのようなキャリアビジョンを考えていますでしょうか?
今後2~3年はbjリーグに入団して、日本のプロとして成長していけばと思って
います。5~7年は海外でプレーしていきたいと思っています。
◇そのようなキャリアビジョンを描くようになったのは何故ですか??
将来はNBAを目指しているので段階的に、このような考えを描いています。
◇現時点で、失礼な表現かもしれませんが、伴選手は日本国内では目立った実績のない選手です。
近年、海外での経験やキャリアを経て、逆輸入という形での国内トップリーグのキャリアを獲得
した選手も数多くおります。
伴選手自身、海外のプロキャリアを求めて挑戦する事で、どのような機会やチャンスが広がりまし
たか??
まず外国でプレーして外国人とプレーすることの慣れができたのでそこは大きいと思います。
Nippon Tornadoesに参加していろいろな縁が築けて日本でもアメリカでもバスケの環境や人との
繋がりは更には広がっていきました。
これだけ広がった環境の中で、チャンスはどこにでも落ちていると思います。
あとは自分がしっかり掴むのみだと思っています。
◇初参戦となった昨シーズンでは、プレイングタイムも獲得し、様々な経験も積まれました。初戦
ではFGが4/23と、トライすれどもトライすれでも決まらない、、という試合だったと推察します。
どのような場面でのシュートが多かったですか?
オールジャパニーズでの試合だったのでとにかくフィニッシュで終わることが大切だと思いました。
自身も1年ぶりのゲームだったので感覚を思い起こすためにも積極的にフローターやクラッチなど、
タフショットを仕掛けていった結果です。
◇その後、着々とトレーニングと試合を重ねました。ボルケーノに移籍をした飯島選手や、bjリーグ
京都を3位に導き、IBL ALL STARSにも選出された片岡大晴選手ともコートを共にしました。
異国の地で海外の選手との対戦で学ぶこともあると思いますが、国内で豊富なキャリアを持つ選手と
同じコートで立つ事、寝食やトレーニングを共にする事でで学んだ事の中で、特に印象に残った事に
は何がありましたでしょうか?
夢をしっかり持って行動することです。コミュニケーションの大切さも学べました。
◇また、今季も渡米にするあたり、2012年の夏以降、何を最も重視してトレーニングされ
ましたでしょうか?また、その成果について、今季はどのように試合で表現できたでしょうか??
フットワークをベースに俊敏生、脚力を重視して取り組んできました。成果
としてはディフェンスで相手にプレッシャーをかけれていたと思います。
◇今季については、NBLプレイヤーである佐々木選手、豊富な経験をを持つ原選手とチームメイトに
なりました。何を感じ、何を学び、それをどのように今後のキャリアに生かす考えがありますか??
二人とも自主トレーニングの際に自分の課題点やネクストゲームに向けての意識が強く、考えて、
しっかり練習していた部分は印象的です。
流れにそって周囲に合わせる人がいると思いますが、必要性を感じて追求することはレベルアップ
のためにも大切なことだと思います。
◇昨年、NTとしてIBLの初勝利。そして、今季の初勝利と、記念すべき二試合に伴選手は選手として
コートにいました。今後、先ほどのキャリアプランを進めていく中で、どのような関係をNippon
Tornadoesと築く事が出来たら最高のシナリオですか??
自分が将来外国でプレーするためには外国(アメリカ)でプレーキャリアをもつ
ことは絶対に必要なことです。
そういった意味ではNippon Tornadoesの環境は感謝しきれないものと思います。
選手としてIBLの中で個人やチームでしっかり結果を出すことでNTを大きくア
ピールできればと思います。
世界最強の国での試合、NBA選手と同じフィジカル、スキルトレーニングがで
きるNippon Tornadoesで経験を積む自分は日本バスケット界にどう繋げるか、を
考えるとやらなければならないことは自然と見えてきます。
NBA選手のキャリアに、過去の在籍チームとしてNippon Tornadoesがあれば最高ですよね!
◇また、現在、Tornadoes Academy 愛媛 gaNezaにて若い世代のコーチとしても
活躍されています。世界を見据えている10代前半や、その世代の育成に関わる人
に、海外独立リーグ、一流のスキルコーチ、フィジカルコーチのワークアウトを経
験した人間としてメッセージがあれば教えて下さい。
日本はあくまで日本です。海を渡ればいろんな国があり、そこにバスケットボール
があります。
日本をベースに考えるか、世界をベースに考えるかで伸びしろは変わってくると
思います。殻を破って外国を体感することで新しい世界観や向上心が生まれるは
ずです。そして、そのとき少しずつ世界レベルに近づいているはずです。
僕がアメリカはこうだった。と説明するよりも自分で経験することの方がずっと
理解しやすいし早いと思います。日本人が海外で通用するわけない、という勝手な
妄想よりも、自分の肌で海外を体験する勇気こそが間違いなく日本バスケット界を
盛り上げる一歩になります。
日本サッカーが良いお手本であり、バスケも負けてはならない訳です。一歩ずつ
可能性を信じて世界を目指す!という思考の切り替えがまずは最も大切なポイント
でしょう。
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伴晃生(バン コウセイ)
1993年9月3日生まれ。愛媛県松山市出身。味酒小~勝山中を経て松山工業高校で
はキャプテンとしてインターハイ、ウインターカップで活躍。国士舘大学に進学後、20
11年シーズンからNippon Tornadoesへ参戦。海外でのプロキャリアを念頭に、国内外で
の様々なチャンスを獲得しようと奮闘中。
愛媛県松山市ではトレーニングと並行し、「世界基準」を合言葉に活動するバスケット
ボールスクールTornadoes Academy 愛媛 gaNezaにてコーチも務めている。
ブログ
http://ameblo.jp/nate2jump/
掲載記事
http://egaohoop.jugem.jp/?eid=114