IBL西田辰巳氏によるクリニックレポート -5-
【IBL西田辰巳氏によるクリニックレポート -5-】
NBAのOB会(National Basketball retired players Association)との
関係作りに成功をした西田は、所属名簿に片っ端にアポを取るべくメールを
送る。その中でリアクションをくれた一人の人間がジョワン・オールドハム
氏であった。正規の講演代金に満たない予算の中でも心意気によって動いて
くれたのか、来日を承諾。西田の地元である熊本県でクリニックを開催した。
その後も、詳しくはここでは割愛するが米国と日本とを繋ぐ活動を継続。
JBA(Japan Basketball Academy)の設立、NIPPON TORNADOESの設立、及び
IBL(International basketball League)への参戦など、目まぐるしく
バスケットを取り巻く環境を整え、同時に、周囲の人間のこれまでの発想の
枠組みや、狭い視野での思考を壊していく。
USBA(United State Basketball Academy)やECBA(Emeraed City Basketball
Academy)との提携なども進み、西田が、自分の元で挑戦をしようと志す
若者に与えられる機会や環境が整われていく。その集大成の一つが、
2011年夏にNBAのシャーロットボブキャッツのトレーニングキャンプに
片岡大晴選手と並里成選手の参加が挙げられる。
そんな西田であるが、バスケットの道で再び歩みを続ける前に、本当に
人類にとってバスケットボールが必要なものであるであるのかを深く
考える時間を取ったという。まずは、バスケットボールの否定から入り、
衣食住には直接的には関わらないという現実を分析し『人間の生活になく
てはならないもの』ではない事を認識。
だが、それでも、長いか短いかは別として、バスケットボールがこの世に
誕生してから百年以上の歳月が確かにあり、人々に取り組まれてきた。
その理由は何故なのか。どこにバスケットボールの価値はあるのかを考え
続けて「バスケットは必要だ。それは人が人として生きていくためのコ
ミュニケーション能力を育成する為。リーダーを育成する為にも必要で
ある」という答えを導き出します。その後について、また、一つ一つの
問題(課題)に対してどのように解決していったのかは、今後も開催される
西田氏のクリニックや講演会で、是非、ご自身の目と耳でお確かめ下さい。
バスケットボールという競技が、時間もコートのサイズも、高さも、角
度も、スペースも平等な中で、どんな技を個人で、そしてチームで選択
することがベストなのか、、、詳しくは紙面上では説明しきれない為に
割愛しますが、時間の経過、そしてお酒の進みと共に哲学的な話題にも
及び、参加者のそれぞれが、自身がバスケットやスポーツに関わる上での
哲学や考えについて意見が交わされました。
会の最後には、バスケットを通じての地域活性化を志す一人の青年により
西田氏に名刺と共に企画書の受け渡しも行われました。世代や地域を超えて
それぞれの革新的な想いやアイデアの交換が交わされ、夜は更けていきました。
※写真はUPSET本社所在地でもある埼玉県川口市でのクリニックの一コマ
(続く)